bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

旅行・散策

四国・中国旅行―丸亀

大学時代の友人4人と四国地方を旅行、私だけさらに広島にいる友人たちを訪問、5泊6日の久しぶりの長旅をした。コロナが収まり始めてからは、カリフォルニアの友人たちは月単位で楽しんでいるので、彼らから見ると旅とは言えないほどの短さだが、それでも出発…

イラストが楽しい幕末の日記を見に行く

神奈川県立歴史博物館で、こじんまりとしているが、興味を引く展示をしている。庄内藩の武士が単身赴任で江戸に出てきているときの日記である。時は幕末、世の中は攘夷・討幕と物騒であるが、イデオロギー的な話は一切なく、江戸での勤務の様子が淡々と描か…

カリフォルニアから来た知人と小石川後楽園を楽しむ

今年の桜は、いつもよりとても早く開花したものの、天気に恵まれることが少なく、楽しむことができず、残念な思いである。カリフォルニアから知人が来日していて、桜が綺麗な一番いい時期だと紹介しておいたのだが、彼らも落胆しているのではないかと心配し…

知る人も少なくなった古刹の證菩提寺に行く

横浜市栄区にある證菩提寺は、大河ドラマの影響もあり、知る人も多くなったことだろう。ここは源頼朝との関係が深いことで有名である。彼が治承4年(1108)に兵をあげて石橋山で戦った時、この戦いに馳せ参じた真田義忠(佐奈田与一)は討死してしまう。その菩提…

都筑民家園で「雛祭り」

弥生時代の集落と墓地で構成される大塚・歳勝土遺跡公園の一角に、都筑民家園がある。この古民家を利用して、お雛様が所狭しと飾れらている。この公園は、横浜市の港北ニュータウンの中にあり、横浜市地下鉄のセンター北駅が最寄り駅である。都筑民家園に向…

あつぎ郷土博物館で「企画展 人形とともにー相模人形芝居の50年ー』を見学する

小学校の6年生ごろ、社会科の授業の一環だったのだろう。大きくはない講堂に集められて、文楽を観劇させられたことがある。三味線を伴奏に、大夫が節をつけながら語り、黒子に操られて人形が演ずるという古典芸能である。話の筋は分からなかったが、操られて…

神奈川県立歴史博物館へ「縄文人の環境適応」を観るために出かける

我々現代人は、世の中が刻々と移り変わり、うっかりしていると流れに後れを取っていることに気づかされる激動の時代を生き抜いている。これに対して縄文人は、一万年ものあいだ狩猟採集の生活をし続けたというその長さと変化のなさに驚かされる。我々から見…

日向薬師・宝城坊で初詣

今年の初詣に選んだところは、神奈川県伊勢原市にある日向薬師。神奈川県立歴史博物館には薬師如来像と両脇持像が飾られていて、その実物がこの寺院にある。薬師如来像は平安時代後期の作とされ、鉈彫という手法で作られた。ノミ跡が残る荒々しい削りで、ク…

紅葉が素晴らしい九品仏浄真寺を訪問

夏の終わりに訪れた九品仏浄真寺に、昨日(2日)紅葉を愛でに出かけてきた。この寺は大井町線の九品仏駅からはすぐ、隣の自由が丘駅からも1km足らず、とても便利なところにある。九品仏という名前が示すように9躯の阿弥陀仏像があり、17世紀に建立された寺であ…

横浜市の郊外にある中山恒三郎家を訪ねる

桜の時期にはまだまだ早いけれども、ワシントンのポトマック河畔に桜の木を植樹することを最初に提案したのは、エリザ・シドモアさんである。この提案は何度も拒絶され、実現には24年を要した。彼女は紀行作家で、在横浜米国総領事館に勤務していた兄を訪ね…

称名寺の黄葉を楽しむ

県立金沢文庫で運慶に関する講演があったので、ついでに称名寺の秋を楽しんだ。昨日(25日)は秋晴れの清々しい日で、ベンチに座っておにぎりを頬張った。近くではこの辺りの主と思われる猫が、邪魔な人が来たと言わんばかりの様子で、秋の温かい日差しをいっ…

秋を楽しむために昭和記念公園を訪問

先週は素晴らしい秋晴れの日が続き、多くの人が紅葉を楽しむために出かけたことだろう。我々も金曜日(11日)にテレビで紹介された国営昭和記念公園に出かけた。国営公園というものを知らなかったので、国土交通省のホームページで調べると「国が管理する都市…

町田市郊外に秩父平氏ゆかりの大泉寺を訪ねる

秩父平氏のことを調べていたら、ゆかりの寺が近くにあることが分かった。NHKの大河ドラマで、畠山重忠(中川大志)が北条義時(小栗旬)と戦った場面を覚えている人は多いだろう。今回紹介する大泉(だいせん)寺は、ドラマでよく知られるようになった重忠ではなく…

畠山重忠の館跡にある嵐山史跡の博物館を訪ねる

東京のはずれというよりも、神奈川県の中央部と喩えた方が適切な場所から、3時間近くかけて、埼玉県中部の嵐山町を訪れた。 ここは鎌倉時代初め頃に活躍した畠山重忠(しげただ)の館があったところである。また木曽義仲が誕生したところでもある。義仲の父源…

横浜市歴史博物館にプレ連続講座「鎌倉御家人の所領経営」を聴講に行く

横浜市歴史博物館は、この秋から開催する企画展「追憶のサムライ」に先立って、プレ連続講座を行った。先週末(9月17日)はその最後ということで、東大史料編纂所の井上聡さんが「鎌倉御家人の所領経営」の話をした。話し上手な方で、またとても興味が湧く内容…

あつぎ郷土博物館に縄文時代を特徴づける土器を観に行く

あつぎ郷土博物館に行ってきた(9月16日)。ボランティア仲間から特別展が開催されていることを聞き、そのホームページで調べたら終了間近だと分かったので、おっとり刀で出かけた。交通案内を調べたら途中の道路が渋滞していたので、電車・バスを使用した。 …

登呂遺跡を訪ねる

小学校の教科書で紹介されたこともあり、広く知られている登呂遺跡(静岡市)を訪ねた(9月11日日曜日)。ここは2000年前の住居・水田の跡が残る弥生時代の歴史的遺産である。東京を出たときは曇っていたが、三島を過ぎ、富士山が真横に迫ったころには、その山頂…

東京・世田谷の九品仏浄真寺を訪ねる

今年は夏のはじまりも早かったが、秋のはじまりも早いようだ。いつも散歩をしている田圃の畔道に、お彼岸のシンボルともなっている曼殊沙華が早々と咲いていたので、目を疑ってしまった。ボランティアをしているある会から近くの文化財を紹介して欲しいと依…

横須賀美術館で「運慶 鎌倉幕府と三浦一族」を鑑賞する

運慶は、源頼朝から多大な庇護を受けたが、彼の作品はなぜか鎌倉にはない。鎌倉の近くでは、伊豆の願成就院と横須賀の浄楽寺にある。願成就院は北条氏の氏寺、浄楽寺は和田義盛夫妻の発願によるものである。和田氏は三浦一族であるものの、この寺は三浦氏の…

重要文化財・国宝にまつわる知識を深めるために覚園寺と金沢文庫へ

鎌倉のお寺でどこが一番好きかと尋ねると、詳しい人ほど覚園寺をあげる。コロナが始まる前は、寺僧の説明による拝観ツアーを楽しむ訪問者に評判だったお寺である。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で中心となっている北条義時ゆかりの寺として、今年は賑わうこと…

訪れる人が少ない鎌倉の名刹を巡る

梅雨の時期、雨を心配しながら、2回に分けて鎌倉巡りをした。1回目は鶴岡八幡宮を中心に、鎌倉幕府が設けられた三か所(大倉幕府・宇都宮辻子幕府・若宮大路幕府)と、鎌倉殿の13人に出てくる有力武士の邸跡を訪ねた。2回目は北鎌倉駅を出発点にして、小雨の中…

神奈川県立歴史博物館特別展「洞窟遺跡を掘る」を見る

歴史学者の網野善彦さんが「百姓は農民ではない」と言明し、そしてそのあとの歴史学に大きな影響を及ぼした。神奈川県立歴史博物館では「洞窟遺跡を掘る―海蝕洞窟の考古学―」という特別展示を行っている。この展示は「弥生時代=水田稲作」ではないことを改…

東海道五十三次の神奈川宿を訪れる(3)

この日(4月25日)は、前の日に写真を撮りそこなった史跡を巡った。前日とは打って変わって真っ青な空、気温もそれほど高くはなく、散歩を兼ねながら歴史的建造物を見るのにはとても恵まれていた。出発地点には東横線反町駅を選んだ。この線は桜木町駅を終点と…

東海道五十三次の神奈川宿を訪れる(2)

今回紹介するのは神奈川宿の西半分で、しかもその全部ではなく東寄りの部分である。午前中は、雨は降らないだろうと淡い期待を寄せていたが、見事に裏切られた。最後の方は急ぎ足になったこともあり、写真を撮る余裕がなかったので次の日に再挑戦した。今回…

東海道五十三次の神奈川宿を訪れる(1)

日曜日(4月24日)に、東海道53次の宿場の一つである神奈川宿を、この地に30年住んだことがあるという知人に、案内してもらった。東海道は、律令制度での五畿七道の中に含まれているが、街道として広く利用されるようになったのは、江戸時代になってからである…

武相寅歳薬師如来霊場(8):東光寺・安全寺・野津田薬師堂を訪ねる

遂に最終日。残された三つの寺を巡るだけとなった。すっきりしない日が続いたが、今日は午後には晴れて気温が高くなるというので、その前に出かけることにした。訪問するお寺はいずれも町田市の中央東側で、電車の駅からは遠く、バス利用の不便なところであ…

武相寅歳薬師如来霊場(7):福泉寺・祥雲寺を訪ねる

今日は横浜線のさらに北側の長津田駅から町田駅までの間にある二つの寺をめぐった。 最初に訪問する寺院は福泉寺。長津田駅からそれほど遠くないところにある。駅周辺には、この地域では大規模といえる大林寺がある。 そして板碑(写真右)は横浜市内では最大…

武相寅歳薬師如来霊場(6):寶袋寺・観護寺・舊城寺・弘聖寺を訪ねる

今日は昨日の続きで、横浜線の十日市場駅から中山駅の間にある四つの寺を訪れた。久しぶりに晴れ、気温も20℃を越え、汗ばむ中での霊場巡りとなった。 寶袋寺のホームページによれば、この寺は慶長年間(1596-1615)に顕堂長察により開山された。建立地から、古…

武相寅歳薬師如来霊場(5):林光寺・東観寺・寶塔院・萬藏寺を訪ねる

今日は、最高気温が20℃に達しないので、寺院巡りに向いているが、どんよりしているのが気になる。案の定、途中から雨が降り出し、5寺巡ろうと思っていたが、他のアクシデントも重なって、最後にと予定していた寺は、次の機会となった。訪れるところは、横浜…

武相寅歳薬師如来霊場(4):福昌寺・薬師堂・萬福寺を訪ねる

午後は用事があるので、朝の散歩代わりに三寺を巡った(4月17日)。長津田駅を出発してこどもの国線に沿って恩田駅まで行き、折り返して田奈駅へと向かった。 福昌寺へ向かうあかね台は、八重桜が満開。 途中には藤の花も咲いていた。 新編武蔵風土記稿によれ…