bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

若鶏のバスク風

鶏を丸ごと買ってきて作る料理を紹介しよう。頻繁に訪れる大型スーパーは周辺に外国人が多く住んでいるためかサイズの大きな肉が豊富に取り揃えられている。ステーキ用に300gサイズの豪州産牛肉が大量に並べられている。豚のステーキ肉も通常のものよりは2倍の厚みがある。そのような中で前から目をつけていたのが丸ごとの若鶏。一度購入しておいしい料理をと考えていた。

フランス料理の本をめくっていると、「若鶏のバスク風」というレシピに目が行った。バスクピレネー山脈の両麓に住んでいる人々を指す。西側がスペインに住むバスク人、東側がフランスに住むバスク人だ。彼らはバスク語を話す。今日のヨーロッパ言語とは親戚関係にない孤立した言語だ。彼らのY染色体はハプログループR1bが9割を占める。このハプログループの人々は新石器時代アナトリア(西アジア)からヨーロッパにわたり農耕を伝えたと考えられている(日本列島での弥生人と同じような役割を果たした)。かつてスペインのバスク地方の中心地ビルバオを訪問したことがある。とても良い印象を受けたこともありこの地方の料理を試みることにした。

今日の食材たちに登場してもらおう。
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主役はもちろん若鶏。脇役はトマト。味が淡白な若鶏をトマト味でスープに浸していただこうというものだ。トマト味に深みを持たせるのが、玉ねぎ(1個)、パプリカ(赤と黄のそれをそれぞれ半分)、ピーマン(3個)だ。パプリカは料理に彩を与える効果もある。肉の臭みはニンニクとブーケガルニだ。ブーケガルニは庭にあるハーブから作った。ローズマリー、セージ2種類、ラベンダー、レモンバームをただ束ねただけだ。

最初に取り掛かるのは若鶏をさばくことだ(丸ごと一羽で税抜き599円だった)。
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包丁でさばいてもよいのだが切れ味よく研いでないと肉が逃げるのでけがをする可能性が高い。簡単なのは調理用のはさみだ。レッグと手羽の部分はその付近の皮と腱を切り関節のところで折ると簡単に分離する。胸肉は骨に沿って肉を切り取ればよい、胸の骨はじょきじょきと簡単に切れるので適当な大きさに切ってだしとして用いればよい。切った後に塩・胡椒をする。
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玉ねぎ、パプリカ、ピーマンは1cm幅ぐらいに切る。
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大きなフライパンにオリーブオイル30ccを加えニンニクの細切りを加えてニンニクの焦げたにおいがするまで炒める。
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鶏肉を皮の方を下にしてフライパンに入れて焼き目が付いたころ裏返しにする。肉の側にも焼き目が付いたころ皿に移す。
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フライパンからニンニクを取り出し、オリーブオイルを20cc加えて玉ねぎ、パプリカ、ピーマンを加え、野菜類がしなやかになるまで炒める。そして、塩・胡椒をする。
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ホールトマト(1缶400g)をフライパンに加える。
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鶏肉をフライパンに戻し、ブールガリア、グリーンオリーブ、白ワイン(70cc)もフライパンに加える。
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弱火で15分間煮る。最後に塩・胡椒で味を調える。
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今日の主食とごはんとワインだ。
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孫がサッカーの試合を近くでしていたので夕食に加わった。お腹がすていたこともあるだろうが美味しい美味しいといって食べてくれた。