bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

プロから教わった「鯵のソテー」を母の日に挑戦する

5月13日は母の日。実母も義母もすでに他界していて、感謝する対象は既にいないのだが、母として長いこと子供たちの養育に尽くしてくれた妻に感謝を込めて、特別な料理をプレゼントした。

「鯵のソテー」だが、プロの方から教わった特別な料理だ。この方のお店は、東京大神宮近くの隠れ家的なお店で、イタリアンレストランだ。大学に在職していた時の同僚たちや、気の置けない高校時代の友人たちと利用するお店だ。

母の日の前日に、高校3年生の時の同じクラスの親しかった仲間たちとこのレストランでランチを共にした。高校時代に戻って、遠慮することなく、好き勝手に話をするので、別のお客さんがいると迷惑をかけるが、それほど多くない人数なのに貸し切りにしてくれ、しかも、長い時間、居座り続けることを許してくれるので、とてもありがたいお店だ。

長い人生経験を経て、話している話題は今日的なのだが、それに対する意見の持ちようは高校時代と全く変わらないのにびっくりさせられる。高校の時が人格形成期だったのがその理由なのだろうが、タイムスリップしたような気分を味わう。

お店からは、美味しい料理とそれにぴったりのワインがタイムリーにサービスされるのだが、皆、話すことに夢中になっていて、料理を味わうゆとりがない。一生懸命に料理を作ってくださったシェフの方に申し訳ないなと思いながらも、それを忘れて、高校時代の思い出話に花を咲かせた。

帰り際に、宿題がありますとレシピを手渡された。かつての同僚が、一月ぐらい前に、お店の方に手ごろなレシピを教えてあげてくださいと依頼してくれていたのだ。そのレシピが、「鯵のソテー、フレッシュトマトと香草のソース」だ。

プロのレシピを手渡されたのは初めてなので、早速、母の日に挑戦することとした。

例によって食材に登場してもらおう。主役はもちろん鯵。今回は、いつもの安売り店ではなく、デパ地下の高級感のある魚屋さんで仕入れた。このため、ゼイゴと呼ばれる側面についている骨と内臓を魚屋さんの方で取り除いてくれた。ソテーのスープの主役になるのは、トマト。美味しそうなトマトがたくさん出回っているので、これも同じデパ地下で仕入れた。さらに、玉ねぎだが、友達が水俣から取り寄せてくれたサラダ玉葱を用いることにし、いつもより高級な食材で勝負だ。

しかし、白ワインだけは、自宅のワインセラーにあるものを使うことがためらわれたので、カルディで仕入れることとした。物色していると、隣のお客さんがお店の人に、料理用に白ワインを利用したいのですがどれがいいでしょうかと相談している。お店の人が、栓がスクリューになっているのがお薦めですと言っている。別の機会のために貯蔵しておくのに便利だし、飲んでも美味しいのでと理由を説明している。それではということで、1000円を少し超えているイタリア産のシャルドネを選んだ。ハーブの方は、家庭菜園にオレガノとパセリがあったので、スイートバジルとチャービルを購入した。母の日なので、少し、ぜいたくにという戦略で臨んだ。その他に利用したのはニンニク、オリーブオイル、塩、胡椒だ。
f:id:bitterharvest:20180513220129j:plain

食材がそろった後は、下ごしらえだ。ニンニクは、一片を細かく切った。
f:id:bitterharvest:20180513221831j:plain

玉ねぎは半分を利用してスライスした。
f:id:bitterharvest:20180513221946j:plain

トマトは1個を1㎝角に切った。
f:id:bitterharvest:20180513222045j:plain

ハーブは、パセリ、オレガノスイートバジル、チャービルの4種類を混ぜて細かく切り、大匙2杯ぐらいの量を利用した。
f:id:bitterharvest:20180513222306j:plain

鯵は、内臓の切り口の部分に塩、胡椒をし、表面にも同じように塩、胡椒をした後、薄力粉を均等にまぶした。なお、魚屋さんではえらの部分の骨は落としてくれなかったので、この時に、切断した。
f:id:bitterharvest:20180513222500j:plain

下ごしらえが済んだので、次は、鯵の表面に焦げ目をつける作業だ。
フライパンにオリーブオイルを多めに入れ、さらに、にんにくを入れてつぶした。その後、中火にしてぱちぱちという音が出るまで、ニンニクを炒めた。
f:id:bitterharvest:20180513222756j:plain

その後、頭が右側になるようにして、魚をフライパンに入れる。熱は中火である。表面に焦げ目がついたとき、ひっくり返し、反対側の表面にも焦げ目をつける。
f:id:bitterharvest:20180513222939j:plain

中まで火が通っていなくても構わないが、両面に焦げ目がついたら、鯵をいったんクッキングペーパーの上に取り除く。
f:id:bitterharvest:20180513223306j:plain

残っているオリーブオイルを利用して、中火で玉ねぎを透明感が出るまで炒める。
f:id:bitterharvest:20180513223433j:plain

強火にして白ワイン200CCをフライパンに加え、そして、アルコール分を飛ばす。
f:id:bitterharvest:20180513223852j:plain

今度は、左側を頭にして鯵をフライパンに再度入れる。
f:id:bitterharvest:20180513224010j:plain

さらに、トマトとハーブを加える。
f:id:bitterharvest:20180513224113j:plain

蓋をして、2分間中火で煮る。
f:id:bitterharvest:20180513224257j:plain

ソースがとろっとした感じになるので出来上がり。
f:id:bitterharvest:20180513224417j:plain

そして、食卓に並べる。
f:id:bitterharvest:20180513224503j:plain

妻もとても美味しいと言ってくれたので、思い出に残る母の日になりました。
プロのシェフに教えてもらったレシピの通りに本当に実現できたかどうかは疑わしいのだが、普段の料理とは一味も二味も違うので、すごいなと感じた。