bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

銀杏の下ごしらえ

中学時代の同級生から銀杏を頂いた。職場に銀杏の木があり、仲間たちと競って実をとることが楽しくなったということで、そのお裾分けをしてもらった。

木から落ちたばかりの、皮をかぶっている銀杏の実は、多くの人がひどいと感じる程の強い臭いを発する。悪臭と考える人の方が多いだろう。このため、街の中で沢山落ちていたとしても、食べてみたいという誘惑に駆られるものの、人込みの中を家までどのように運んだらよいのかという解決策を見出すことができず、イライラ感が積もる中、持ち帰ることができないストレス感を、臭い実を踏み潰すぐらいでしか解消できない。このような嫌な気分を味わうことなく、手に入れることができるのは幸運だ。銀杏採集という最も毛嫌いする工程をこなして、皮を取り、臭いを除去し、殻だけにして、送ってくれた同級生に感謝して、晩秋の旬である銀杏の実を楽しむこととした。

「少しだけ」と聞いていたのだが、送られてきた量は思っていたそれよりは多かったので、いろいろな料理の食材に使えるようにと、実を茹でて保存することとした。送られてきた銀杏はこれ。綺麗に皮が取り除かれ、悪臭もなかった。
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殻を取り除くために、開いた間隙が銀杏の大きさにマッチする水道工事用のペンチを道具箱から取り出した。銀杏の筋に沿って上半分を縦に割ってみようと考えた。
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うまくいく場合もあったが、真ん中のお腹のあたりに割れ目が入ってしまう場合も多かった。
この後、殻を取るのだが、そのときの爪にかかる負担を少なくするために、水に30分ほどつけて殻を柔らかくした。
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次は、殻を散り除き、実を取り出す作業だ。個数が多いので、爪を傷めないようにしたいが、これにはテクニックがいる。最初のうちは、技術が伴わないので、どうしても爪の力で殻を割ろうとした。
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段々に、爪への負担が重なり、わずかな痛みさえ覚えるようになった。このままでは、最後まで、爪が持ちそうにないので、負担がかからないように工夫した。殻の上下を指で挟んで若干の力を加え、割れた部分が広がるようにした。この部分に指を入れて、片方の殻を散り除き、さらにもう一方の残された殻も取り除き、底面の殻の中に残された実をてこの原理を利用して取り出した。このテクニックを利用してからは、スムーズに殻を取り除けるようになった。
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この後は、実の回りを覆っている薄い茶色の皮を取り除く必要がある。これには、鍋に水を沸騰させ、そのあとに銀杏の実を入れて、中火で煮た。実がもちっとした柔らかさになったところで止めた。おおよそ5分ほどであった。
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煮ている段階で、皮はかなり取り除かれた。
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皮がついているものの処理を行い、食材としての準備は終了だ。
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つまみ食いしたところ、もちもち感があって、なかなかおいしい。これを使って夕飯のおかずを作ることにした。

追:
残りは冷凍保存した。
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