bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

秦野市桜土手古墳公園

小田急線を利用して秦野市にある古墳を見に行った。最寄り駅は渋沢である。北口に出てまっすぐに丹沢の方に向かって歩く。島津製作所日産自動車などの工場街の中にあるのが桜土手古墳公園だ。
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中に入るとすぐにこんもりと盛り上がった小さな丘がある。古墳だ。
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近づいてみるとこのような説明書きがある。
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それぞれの古墳について築造された時期が記されていなかったが、ウィキペディアで調べてみると、7世紀後半を中心に6世紀末から8世紀初頭に作られたとのことだ。35基の古墳が確認されているそうで、公園内にはそのうちの6基が保存されている。

展示館に古墳時代ジオラマがあった。すべてが円墳である。
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公園の中は古墳を取り巻くように散歩道が作られているのでそれに沿って歩く。古墳の中には木が生えているものもある。
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この古墳には次のような説明があった。径が15.6mあるそうだ。
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しばらく行くと復元された古墳に出会う。
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1号古墳を復元したものだ。周りは葺石で覆われ、そして、2段になっている。お墓は横穴式石室である。石室の入り口は
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石室の中から外側を覗くと
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公園事務所の人が掃除をしている姿も見ることができる。
横穴式の石室の説明は、
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石室の中ではなく墳丘の上部から、割られた大きな須恵器の甕が発見されたそうである。埋葬儀式のときに割られたものと考えられている。
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手前の大きな甕がそれである。穴が空いている部分が、割るために何かをぶつけた場所と考えられている。死者がもたらす災いから免れるために甕を割ったのであろうかなどと葬祭儀式の意義を見つけながら眺めた。

お墓を作っている場面を想定したジオラマもあった。
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墓の復元にはフォークリフトなどを用いて30日程度かかったそうである。当時の人たちはどれだけの日数をかけたのであろうか。また、築造中の事故も多かったのではなどと思いを巡らしながら、お腹もすいてきたこともあって古墳公園を後にした。