bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

圏論:ストリング・ダイアグラム ー 自然変換

1.6 自然変換 対象の間をつないだものが射、圏の間をつないだものが関手、そして関手の間をつないだものが自然変換である。射での合成は、関手でも保存されたが、自然変換でも同じように保存される。関手は二つの圏を結ぶものであった。このため一方の圏…

圏論:ストリング・ダイアグラム ー 関手

1.5 関手 関手は、未知の圏を既知の圏から観察できるようにしてくれる、圏論の中でも重要な概念の一つである。二つの圏が与えられたとき、これらを関手でつなぐことによって、一方の圏が持つ代数的構造を、他方の圏に持ち込むことが可能になり、他方を観…

圏論:ストリング・ダイアグラム ー 合成・結合律・単位律

1.3 合成 射の合成は、圏を構成するための重要な道具の一つである。圏\(\mathcal{C}\)において、射\(f:A \rightarrow B, g:B \rightarrow C\)が存在したとき、\(f\)を計算し、その結果に対して\(g\)を計算することを、射の合成と言い、これを\( g \circ f…

圏論:ストリング・ダイアグラム ー 集合の要素

1.2 集合の要素 圏にはいろいろな種類があるが、それらの中で馴染みやすいのは集合の圏だろう。これは\(\mathbf{Set}\)で表すことにしよう。集合の圏\(\mathbf{Set}\)とは、対象のそれぞれが集合であり、集合の間の射はそれぞれが全関数であり、射の合成…

圏論:ストリング・ダイアグラム ー 射

テレビでは、連日、それもかなり頻繁に、コロナウイルスが話題に上っている。感染症の一つなので、その数理的なモデルはパーコレーションである(複雑系という学問の中で、20世紀末から21世紀初頭にかけて多くの研究成果が発表された)。そしてこれを終息させ…