bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

射は閉じている:どれだけ合成しても大丈夫

2.4 合成 1)圏の構成要素 ここでは、これから説明する合成も含めて、圏を構成する要素についてまとめておこう。圏は次の構成要素から成り立つ。 1) 対象\(A,B,C,..\)を有する。 2) 射\(f,g,h,..\)を有する 3) 射はドメインとコドメインを有する。なお、…

量子力学とHaskell - 目次 

1.身近な存在としての量子力学(1):MRI(磁気共鳴画像診断装置)、(2):ヨーロッパコマドリ、(3):進化論、(4):光合成、(5):光合成(続き)、(6):光合成(続き)、(7):ケット、(8):ケットをHaskellで表現する、(9):重ね…

ハロウィン・パーティーで闊歩するバターナッツかぼちゃのポタージュ

月末はハロウィンだ。もともとは古代ケルト人の収穫を祝うお祭りのようだが、いつの間にか、日本にも定着したようで、テレビでは、連日、渋谷での警戒態勢を伝えている。ハロウィンが近づくと、日本からルイジアナ州バトンルージュへ留学していた高校生が、…

自己を表現する恒等射

2.3 恒等射 恒等射は自らを自らに写す射だ。これだけのことなので、今回の記事は簡単に済ますつもりでいた。しかし、沢山ある射の中で恒等射を特別に圏の定義の中に含める必要がなぜあったのだろうか。恒等射は英語ではidentity(あるいはidentity morphis…

圏論は射から

2.2 射 圏論の中で一番重要な役割を担うのは射(arrowあるいはmorphism)である。射は対象を対象へと移す(写像という用語を使ったときは「写す」といったほうがよさそうだが、射は矢を射るという意味で用いているので「移す」という漢字を使う)。射は、他…

境を明確にする対象

2.圏の定義 圏論の核となる圏の定義はとても単純である。抽象化は、細かいことを切り捨て、本質となている部分を取り出していく作業である。別の言い方をすると、数学の様々な分野での固有な部分を切り捨て、それらに共通する部分を抜きだすことである。圏…

なぜHaskell、なぜ圏論なのか

1.初めに これまで、さまざまな言語でプログラミングしてきたが、一番満足しているのはHaskellである。なぜという問いに一言で答えるならば、バグが入りにくい、あるいは、プログラムが信用できるということだろう。 この記事の前に、量子力学の世界をHask…