bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 グラフ

1.グラフ グラフはいろいろな場面で使われる便利な表記法である。グラフはノードとエッジを有する。図で表す時は、ノードは点でエッジは点と点とを結ぶ矢印として記述される。グラフの例を一つ上げると下図のようになる。 2.圏論 グラフは圏論では、次の…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 集合内の写像(Endomap)

1.集合内の写像 集合間の写像を学んだので、集合内の写像がどのようになっているかを観察してみる。集合内の写像は、特別に、endomapと呼ばれる。前回の記事で紹介した集合間の全ての写像を求める関数mapping m nは次のようになっていた。 module Mapping …

メバルの煮つけ

近所の大型ショッピングセンターでおいしそうなメバルを見つけたので、今日はメバルの煮つけを作ってみた。 メバルがおいしいなと感じたのは、曙橋にある日本料理店である。ベンチャー会社のコンサルタントを無料でしていたころ、お礼にといって、連れて行っ…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 集合間の写像

1.写像 圏論では射が重要な概念を担っているが、射の中核をなすのは写像である。ここでは、写像について詳しく調べることとする。集合\(A,B\)間の写像\(f\)は、任意の\(a \in A\)に対してある\(b \in B\)を必ず対応付けるものであり、\(f: A \rightarrow B…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 カリー化と指数対象

1.カリー化 前々回の記事でカリー化について触れたが、ここでは、もう少し詳しくカリー化について説明する。カリー化は、複数の引数をとる関数を一つの引数をとる関数に変換するものである。カリー化を具体的にイメージできるようにするために、例で説明す…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 モノイドと二項演算子

1.モノイド圏の定義 前の記事でカリー化関数との関連の中でモノイドを説明した。モノイドは、二項演算子(中置演算子)を抽象化した概念で、対象が一つの圏である。そして、関数の合成を二項演算子とみなすことで、四則演算や、\(min\)や\(max\)などはモナ…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 二項演算子とカリー化

1.ハスケル・カリー 関数型プログラミング言語Hasekllの名前は、アメリカの数学者ハスケル・カリーに因んでいる。ハスケルはアメリカのハーバード大学を卒業した後、ドイツのゲッティンゲン大学で著名な数学者ヒルベルトの下で博士号を授与されている(ゲ…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 仲間を求めて

1.血液型と性格 最近はあまり話題に上がることが少なくなったが、ちょっと前まで、血液型と性格が大いに関係しているということで、テレビの娯楽番組などでも取り上げられたことがある。番組では、几帳面な人はA型、二重人格の人はAB型、マイペースなタイ…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 最小公倍数の構造

1.デザート 二人の男女が食事をした後、デザートを食べることになった。デザートに対する二人の好みはあまりにも違いすぎていて、お互いが共に好きなものはあまりにも少ない。さらに、この二人はとても気まぐれで、その日に食べたいと思うものがお気に入り…

Haskellで学ぶ圏論・ウォームアップ編 最大公約数の構造

1.識別情報 携帯電話を購入するときや、旅行を申し込みに行くと、契約書には名前の他に、生年月日や性別を書かされる。これは、個人を特定するための情報だが、その構造を数学的に記述すると次のようになる。 図では個人識別情報を\(identity\)と表してい…