bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ワイキキでのんびりと過ごす

息子の結婚式があり、15年ぶりにハワイに行ってきた。前回と前々回はハワイ島とカウアイ島がメインだったが、今回はオハフ島、それも、ワイキキである。とても、久しぶりのことだ。これまで登ったことがなかったダイアモンドヘッドに挑戦してみた。 といって…

量子力学の世界を垣間見る(1):粒子が相互に交換されるモデルの概略

ケットとブラでの状態の表し方、そして、状態の重ね合わせも学んだので、量子力学の世界を少しだけ垣間見ることにしよう。3年前の秋(2013年)に情報科学・工学関連の学会が鳥取大学で開催された。修士の学生が発表したのだが、彼の発表の合間を利用して、鳥取…

量子力学の初歩をHaskellで学ぶ(2):重ね合わせ

量子力学の特徴の一つは、状態の重ね合わせである。これは、量子状態の時はいくつかの状態を複数個同時に取るが、観察すると、ある一つの状態しか得られないという摩訶不思議な現象である。また、同じ条件で観察したとしても、観察するたびに取る状態が異な…

量子力学の初歩をHaskellで学ぶ(1):ブラとケット

前回の記事までで、量子力学をHaskellで表す方法について説明してきた。まだ、初歩の初歩という段階だが、ここまでのプログラムを利用して量子力学の世界に少しだけ触れてみよう。プログラムはすべてBitHubに登録してあるので、そこからダウンロードして利用…

身近な存在としての量子力学(14):重ね合わせの内積

7月に入ってから、世界最古の自筆本日記である『御堂関白記』の読み方を習い始めた。これは、平安時代の貴族、摂政太政大臣・藤原道長(966-1027年)が著した日記だ。2013年にはユネスコ記録遺産にも登録された。995年ごろから書き始めたようだが、998年か…

身近な存在としての量子力学(13):ブラでの重ね合わせをHaskellで表現する

梅雨の中休みの東京の暑さに耐えるのはとても大変だ。昨年までは、7月一杯、運の悪い場合には、8月の第一週まで、講義があったため、ひたすら耐えるしか方法がなかった。しかし、退職した今年は、東京にいる義理はない。そこで、天城高原の別荘に逃げ込んで…

ラザーニャ

今年のテニスのウィンブルドン大会は、天候に恵まれず、雨により試合が中断されたり、延期になったりしている。このため、選手は体調の管理が難しそうだが、錦織選手には良い方向に作用しているようだ。ウィンブルドンの前の試合で脇腹を痛め、その影響が出…

身近な存在としての量子力学(12):ブラをHaskellで記述する

10.ブラをHaskellで記述する それでは、ブラをHaskellで実現することを考える。 10.1 ブラをデータ型で定義する ケットと同じように、ブラも代数型データで表すことにしよう。ケットは7章で次のように定義した。 infixr 5 :+: data Ket a where KetZe…

身近な存在としての量子力学(11):ブラ

9.ブラ 量子力学の世界にはこれまでに紹介してきたケットの他に、ブラという記法を用いる。そして、ブラとケットをあわせてブラケット記法(bra-ket notation)と呼ばれる。勿論、ブラもケットも量子力学における量子状態を表すための記法である。名前の付け…