2019-01-01から1年間の記事一覧
ジャレド・ダイアモンド教授の講演が東大の安田講堂で開催されたので、12日(木曜日)聴講に行った。正門から入構すると安田講堂の正面入口に向かう道の両脇の銀杏並木が、見事な黄金色に輝いていた。こんなに綺麗だったかと目を見張ってしまった。学生運動…
5.4 セッターとゲッターの関手を一般化する 前回の記事の中で、説明の中心となっていた\(Store \ a \)という関手は、代数的データ型を用いて、 data Store a s = (a, a -> s) で定義した。しかしこれはデータベースでのセッターとゲッターを分かりやすく…
日曜日(1日)に神奈川県立歴史博物館で、佐々木由香さんの「植物考古学から見た縄文・弥生移行期」の講演があり、植物考古学というあまり聞きなれない表題に惹かれて参加した。科学技術が進展したおかげで、遺跡から発見された土器に含まれている植物の種の…
最後の訪問地の御所野遺跡は、岩手県二戸郡一戸町に位置する、縄文中期(4,500~4,000年前)の遺跡である。下図のように、東ムラ、中央ムラ、西ムラと3か所の集落があり、また、中央には配石遺構(ストーンサークル)がある。500年間使われ、800軒の住居跡がある…
東北北部縄文の旅も3日目、いよいよ最終日だ。最後の日ぐらいは顔を見せないとまずいと思ったのだろうか、岩木山がその雄姿を見せてくれた。 大鰐スキー場の方はもう少しの辛抱だ。たくさんのスキー客をリフトで釣り上げるための準備も整っていた。 この日…
三内丸山遺跡を出るころに降り始めた雨は、亀ヶ岡遺跡がある「つがる市」に入ったころには、横殴りの本格的な雨になった。冬場のために設けられた防雪棚もなんのその、雨は激しくバスの側面をたたいていた。ここでの訪問場所は3か所で、つがる市縄文住居展…
昨日の横殴りの雪から予想して、さぞかしたくさんの雪が積もっているものと思って、宿泊しているビジネスホテルの部屋の窓から恐る恐る外を覗いた。悪い予想が裏切られることほど、うれしいことはない。車の屋根には雪は積もっているものの、道路は濡れてい…
1.概要 東北地方の北部にはたくさんの有名な縄文遺跡があり、北海道の遺跡と一緒に、世界遺産登録に向けて取り組んでいる。日本史の勉強を始めたころから、大規模遺跡やストーンサークルを見学したいと思って、機会をうかがっていた。そうこうしていると、…
藤沢の遊行寺で、特別展「時宗二祖上人七百年御遠忌記念 真教と時宗」が開催されていたので、26日(土曜日)に見学した。遊行寺は、箱根駅伝で難所の一つとして知られている場所なので、耳にはなじみのある名前だが、それだけで、訪れたことはなかった。藤沢…
秋晴れの中での運動会という、子供の頃の印象が強く残っているせいだろうか、秋は行楽の季節、天候に恵まれた時期と考えていた。しかし、今年のように複数回も大きな台風に襲われると、本当にそうなのかと疑ってみたくなる。逆に、恵まれた日が少なかったの…
5 随伴とデータベース これまで、圏論の理論的な面を重視しながら、重要な定理である随伴まで学んできた。これだけ学んだのだから素晴らしい応用に出会えるはずだ、と考えるのは当然のことだ。ここでは、情報技術の中でも特に重要なデータベースとの関連に…
かぼちゃのポタージュスープの時期がやってきた。この料理がおいしいと感じるようになったのは、オーストラリアにいたころだと思う。戦時中、田舎に疎開していた母は、かぼちゃばかり食べていたせいもあって、かぼちゃは嫌いと言っていた。その影響をうけた…
先月の29日から3日間北海道を旅行した。同じ時期に、カリフォルニアの友人の知人夫婦が、北海道旅行をしているのだが、彼らは9日間。そのあとは広島に飛んで東京に向かってくるそうだ。1カ月にも及ぶ日本滞在をしたあと、ハワイでさらに休暇を過ごすと…
殆どの方になじみがないと思われるのが、今日のデザートで食べた「浜なし」。横浜市の特産なのだが市場に出回っていない。時々立ち寄るJA横浜でたまたま見つけた。なしと言えば、かつては「二十世紀」、最近は「豊水」が有名だが、浜なしは品種名ではない。 …
北海道に縄文遺跡を見学に行ったときに、八王子から参加したという人から、滝山城の近くに住んでいて、よく訪れるという話を聴いた。この城は築造された時期については諸説あるようだ。滝山城が戦場となったのは永禄12年(1569)だ。このとき武田信玄は2万の…
今年もまた古代の家族システムについて考えてみました。今回は大伴氏の家族システムだ。大伴氏は神話にも登場するような有名な古代の氏族だ。壬申の乱(天智天皇が崩御したあと、皇位継承者となった天智天皇の子大友皇子を、天智天皇の弟大海人皇子(天武天皇)…
北海道縄文の旅も4日目、そして最終日だ。さすがに4日間も一緒にいると、見ず知らずの人々の集まりであったツアー仲間たちの間でも会話の量が増えてきた。バスの中でも、遺跡で説明を受けているときでも、賑やかになり、軽口の一つもたたくような状況にな…
北海道縄文の旅も3日目。札幌から函館へと向かう。縄文時代には津軽海洋文化圏の一翼を担った地域で、2年後の世界文化遺産登録を目指して張り切っている。初日のキウス周堤墓群、これから訪ねる北黄金貝塚、明日の大船遺跡と垣ノ島遺跡、それと今回は訪問…
2日目はパワースポット巡り。積丹半島の付け根にある余市・小樽近くのフゴッペ洞窟、西崎山環状列石、忍路環状列石、手宮洞窟保存館、小樽貴賓館、小樽運河を見学する全行程120Kmの旅だ。1日で移動するのにちょうどよい距離だろう。 8月の初めごろ、カ…
歴史の勉強を始めてすぐに、北海道の歴史は、本州、特に畿内を中心としたそれとはずいぶん異なる、ということを知った。知っただけでなく興味を持つようにもなった。そのきっかけを与えてくれたのは、ある会合で、北海道の小中学校で副読本として利用されて…
行きつけのアピタの魚売り場は、切り身魚が主流だが、ときどき丸ごとの魚を売っている。この日(10日)もタイでもないだろうかと物色していると、魚屋さんではあまり見かけないメジナが一匹だけ陳列されていた。料理法は、刺身に始まって煮魚まで、バラエティ…
長かった梅雨がやっと明けた東京は、これまた異常ともいえる暑い日がずっと続いている。Maker Faire に行きませんかと誘われたのは、曇り空がずっと続いた鬱陶しい梅雨のときだった。暑いころの出かけになると思ったが、これほどの暑さの中とは、不覚にも、…
豊川に用事があったので、ちょっと足を延ばして南信州の飯田を訪ねた。豊川から飯田までは、秘境駅で知られている飯田線を利用した。豊川駅の出発は午後6時半。豊川駅には売店もないということなので、豊川稲荷にお参りがてら、近くのお土産屋で、今夜の夕…
早々とトーハクの「三国志」を観に行った。前回の「東寺」は余りにも閉会日に近い時に訪れたために、会場の入り口に入る人であふれかえっていたので、断念せざるをえなかった。今回はその反省もあって、開催日の週に、しかも小雨の降る中を、朝のラッシュが…
散歩のコースを少し外れたところにJA横浜があることは知っていたが、地元の農家の方々が丹精込めて作った野菜を販売していることを知ったのは、春先だった。それ以来ときどき立ち寄っては、珍しい野菜を手に入れて、サラダや炒め物などを作って楽しんだ。一…
梅雨の中休み(11日)を利用して、小石川後楽園で花菖蒲を鑑賞した。浮世絵では、小雨の中、番傘を指して、花菖蒲を愛でるのが定番だ。もともとの予定日は前日だったのだが、朝から小雨が降り、天気予報では本降りになる可能性もあるということで、雨の中の…
4. F-代数 今回はあまり聞きなれてはいないと思われるF-代数( F-algebra )について学んでみよう。代数という名が示すとおり、これは、半群、モノイド、群、環などの代数を表現するための重要な役割を担っているが、それにもまして、数学的帰納法による再帰…
昨日(5月17日)、武蔵国府があった地を訪れた。クスノキがうっそうと茂る大国魂神社と重なるように、国府跡は存在する。現在の地名は東京都府中市、最寄り駅は南武線の府中本町駅、あるいは、京王線の府中駅だ。国府が設けられたころ、武蔵国で最も勢力の…
3. モノイドとコモノイド 今回はモノイド(monoid)と、そして、その双対であるコモノイド(comonoid)を説明しよう。モノイドという用語を使うと難解だと感じる読者も多いことだろうが、小学校以来学んできた足し算や掛け算などの多くの二項演算に関するもの…
数年前にとある講演会で、南関東は古墳の過疎地だ、という話を聴いたことがある。確かに全長が100メートルを超えるような大規模な古墳はほとんど存在しないが、小規模な古墳はあちらこちらに点在している。多摩川沿いの東京側には荏原台古墳群と呼ばれる…