bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2025-02-01から1ヶ月間の記事一覧

田口善弘著「知能とは何か」を読む

高校生の頃、物理は悩ましい科目だった。授業で出てくる式がなぜ正しいのかが理解できず悩んだ。まるで、神の啓示でもあるかのように提示されるので、何も考えずに受け入れなければならないように感じ、それに反抗する感情さえ生まれた。半世紀以上も経って…

憂世(うきよ)と浮世(うきよ)

所属しているアマチュアの歴史研究会では、メンバーがそれぞれの研究成果を紹介することになっている。今月は私の番だったので、『憂世(うきよ)と浮世(うきよ)』ということで発表した。江戸時代は、高い年貢をとられる食うや食わずの百姓や傘張りの内職で糊…

エルヴェ・ル・テリエ著『異常 アノマリー』と虚数との関連について

3年前、フランスの作家・テリエさんが書いた『異常 アノマリー』が日本でも評判になった。彼はフランスで最高峰の文学賞ともいえるゴンクール賞を、2020年にこの小説で受賞している。多くの書評で紹介されているので、読まれた方も多いことと思う。私も友達…

熊本・宮崎の古墳・神社巡り(三日目)―大規模古墳群

いよいよ旅行の最終日になった。この日は、大規模な古墳群を見るために、熊本から人吉盆地を抜けて宮崎への大移動である。 そして、天気の方も荒い歓迎をしてあげようと思ったのだろうか、熊本の山間部では雪が予想されていた。案の定、八代から人吉へと山中…

熊本・宮崎の古墳・神社巡り(二日目)―装飾古墳

この日に見る古墳は、日本全国にたくさんある古墳の中でも変わりものであろう。石室の中に装飾が施されている。このような装飾古墳は、熊本県におよそ200基あり、全国には約700基である。熊本から全国へ広がったとみられている。装飾という様式を伝える独自…

熊本・宮崎の古墳・神社巡り(初日)―神社と古代山城

神社と同じぐらいたくさんの古墳が存在すると言われているので、その全てを見ようなどというとんでもない夢を抱くことは決してない。しかし、口の端に上ったものは見ておこうと古墳好きの人なら考えるだろう。今回、そのような人を対象にしていると思われる…