bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧

氏家幹人著『江戸藩邸物語 戦場から街角へ』を読む

時代の変わり目にうまく対応できないと感じる人は、決して少なくない。情報社会に生きる私たちも例外ではなく、デジタル化の進展は目覚ましく、買い物ひとつとっても新しい手続きへの対応を求められる場面が頻繁にある。外食の場面でも同様で、近年では人手…

吉原散歩──憂世の幻影と浮世の光彩──

今年の大河ドラマでは、吉原を舞台に物語が展開されている。江戸の片隅にありながら、まるで都市の外縁に浮かぶ異界のようなその空間は、華やかさと悲哀が同居する特異な場所だ。画面越しに映る吉原は、贅を尽くした装飾と艶やかな衣装に彩られ、夢のように…

武蔵国多摩郡・恩田川沿いのお盆

最近ではほとんど見かけなくなったが、お盆の季節には、先祖を迎えるための風習が各地に存在していた。現在暮らしているこの地域では、どのような風習が残っているのだろうかと思い、農家を営む家を見つけては玄関先をのぞいてみた。しかし、見つけることが…