年末は、なにかと忙しい。子供の頃はこの時期になると、いつもお餅ばかり食べさせられていたと記憶している。新たな年を迎えるための準備に忙しかった母は、食事までは手が回らなかったのだろう。正月に向けて用意した餅を七輪で焼いて、三度三度、食べさせてくれた。正月を迎える楽しさがある一方で、食事のたびに嫌な時期が来たと感じていた。
今日紹介するのは、子供時代に味わった嫌な思い出を、懐かしい回顧にするための料理だ。調理の手間は具材を切るだけ、それにもかかわらず、レストラン並みの美味しい料理をサーブするというもので、題して「AI仕立ての高級なスペアリブ」である。
材料は、豚肉のスペアリブを除けば特殊なものはない。スープを作る手間も省くために、出来合いのソースを購入した。その他の材料は野菜。今回は、にんじん、じゃがいも、玉ねぎを用いた。
野菜を、食べやすい大きさに切断した。
スペアリブと野菜を、ソースに30分ほど浸した。ときどき袋を反転し、ソースがまんべんなく行き渡るようにした。
このあとは電子オーブンレンジで焼くので、オーブン用の角皿に、材料を並べた。焦げそうな玉ねぎはアルミホイルの中に入れた。
出来上がったところで、アルミホイルは蓋をした。
電子オーブンレンジの下段に角皿をセットする。
この電子オーブンレンジは東芝のER-VD7000で、「石窯おまかせ焼き」という便利な機能を有している。何を焼くのかをチェックすると、自動的に、焼き上げてくれる。
焼き上がりはすばらしい。
食卓に並べる。今回は、南オーストラリア・バロッサ産の辛口の赤ワイン(カベルネ・ソーヴィニヨン)と、最近人気が出てきているクランベリー・クリームチーズのパンと、インスタントのスープを添えて食した。
今回レシピの名前を「AI仕立て」とした。この電子オーブンレンジはAIと言えるまでの技術レベルには達していないが、近い将来、どのような食材であっても、それに合わせて美味しく焼き上げてくれるときが訪れるであろう。そのような時代への期待を込めて、「AI仕立て」とした。味の方も、素晴らしく良かったので、満足している。