bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

ハワイ旅行 帰国(十一日・十二日目)

ハワイ旅行十一日・十二日目は帰国だ。リフエ空港からの出発便は8時12分だ。コンドミニアムを6時半に出発だ。朝食を取っている暇はないので、空港で食べられるようにと、パウンドケーキを購入し、また、Gayeがパイナップルのカットを用意してくれた。運の悪いことに、前日の夜から激しい雨が降り始め、携帯電話には道路が冠水する恐れがあるという警報が届いていた。

激しく雨の降る中、コンドミニアムをGayeの運転で出発。恐れていた道路の冠水はなく、空が明るくなり始めたころにリフエ空港に到着。Gayeは運転席から離れられないので、座席からお別れを言い、Edとはスーツケースを車から降ろしたあとに、大きなハグをして別れた。

我々の便は国際線との接続なので、機械ではなく、ハワイアン航空のカウンターに向かった。リフエとホノルルの間は頻繁に飛んでおり、この日は1時間ほど早い便に空席があったので、それに振り替えてくれた。荷物の計量をして、ホノルルまでの国内線のチケットと、東京までの国際線のチケットを渡された。荷物を預かってくれるところまでスーツケースを運び、そして保安検査場へと向かった。朝早いせいかとても空いていて、手荷物の検査も簡単に済んだ。

ホノルルには8時に着いた。東京への便は12時15分発のJL781便だ。1時間早い便に振り替えてくれたので、ホノルル空港では時間がたっぷりあった。国際線あるいは米国本土への飛行機に乗り換えるためには、植物検査を受けなければならない。パイナップルのカットを持っていたので、引っかかるかなと思ったが、無事通過した。JAL便が出発するC区域は、殆どのお店がまだ閉まっていて、電燈も付いていないところが多かった。搭乗ゲートを確認したあと、唯一開店していたスターバックスでコーヒーを買い、持参してきたパウンドケーキとパイナップルのカットで、ゆっくりと朝食をとった。

朝食を済ませたのが9時ごろ、まだまだ、出発まで時間があった。子供たちから買ってきて欲しいと頼まれたパイナップルの形をしたクッキーを、ホノルル・クッキー・カンパニーのお店で購入した。
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1時間前に搭乗ゲートに向かった。しばらく待っていると、名前が呼ばれた。JALのカウンターへ来て欲しいというアナウンスだった。国際便への乗りつぎだったので、パスポートの確認が行われ、搭乗券もJALのものに代えられた。

飛行時間は9時間だ。昼食を食べたあとの暇つぶしに、映画を観ることとした。今年のカンヌ映画祭パルムドール賞を獲得した「万引き家族」を鑑賞することにした。映画が始まると、不思議な現象に襲われた。耳から入ってくる音を英語のリズムで聞き取ろうとしている。このため、何を話しているのかとても把握しづらい。さらに悪いことに、字幕は英語だ。耳からの音が聞き取りにくいので、字幕を一生懸命に読む。このため、耳から入ってくる音は日本語とは程遠いものとなり、バックグラウンドの音へと変わってしまう。映画を見るのにひどく疲れ、眠り込んでしまった。

今回の旅行では、GayeやEdがいる場所では、疎外感を味合わせてはいけないと配慮して、日本語は使わず、英語だけで通した。そのため、英語耳になってしまったようだ。さらに、このあと2本の日本映画を観ようとしたが、やはり同じ現象に見舞われ、10分も経たないうちに眠り込んでしまった。おかげで十分に睡眠をとった。

Gayeは小学校の先生をしていたこともあって、英語の発音には厳しい。今回も随分と直された。特に粘土を表すclayについては、10分間の特訓をさせられた。Lの音がRに聞こえるようだ。Lの音は、歯茎に舌を強く押し付けて、舌の両端から音を出す。しかし、私のLは、舌を押し付けるのに意識が行き過ぎて、息が強く吐き出され、Rの音に聞こえるようだ。「リラックスして」と指摘されるのだが、舌を押し付けることにより生じる緊張が除かれず、息を強く吐いてしまう。帰国後もGoogle Translateで確認しながら特訓を続けている。

成田には次の日の午後4時に到着した。エアポートバスでたまプラーザに戻り、そのあとはタクシーで自宅へと戻った。心配した交通事故もなく、病気にもならず、良い旅だった。かくして10月20日から31日まで続いたハワイ旅行は完了した。彼らと約束したようにオリンピックの年の2月に、カウアイ島をまた旅行できることを楽しみにしている。