カルフォルニアの知人とZoomミーティングをしているときに、とても簡単に作れるという触れ込みで、スペインのアーモンド・ケーキを紹介された。彼らはワクチン接種が終了してから数か月経っており、日常生活を取り戻している。このケーキも明日ディナーを共にするお客さんに出すということで、ちょうど焼きあがったところを見せてくれた。これまで我慢していた分を取り戻すべく、お客さんを招いたり招かれたりということを繰り返しているようだ。また、いつも参加しているもう一組の夫婦は、長期のキャンピング旅行に出かけるため荷造りの時間が欲しいということで、今回のミーティングは欠席した。ワクチン接種が進んでいる彼らに、いつもながらの自由が戻っており、羨ましく感じた。
さて、紹介するケーキは、タルタ・デ・サンティアゴ(Tarta de Santiago)と呼ばれ、その意味は「聖ヤコブのケーキ」である。ポルトガルの北部に接したスペイン北西端のガリシア州で、中世に生まれた。小麦粉ではなくアーモンドを原料にしている。作り方はいたって簡単で、アーモンドの粉と、鶏卵と、砂糖を混ぜてオーブンで焼くだけである。
材料は6点、
アーモンドパウダー 200g
グラニュー糖 200g
玉子 3個
シナモン 4g
レモンの皮(すりおろし) 少々
粉糖
写真ではシナモンはアーモンドパウダーの下にもぐって見えない。
アーモンドパウダー、シナモン、レモンの皮をよく混ぜる。
グラニュー糖に卵を一つ加えては混ぜていく。
全ての卵を混ぜた。
ここに、先ほどの混ぜたアーモンドパウダーを少しずつ加えて、さらに混ぜる。
全てが混ぜ終わった。
耐熱皿に平らになるように、混ぜ合わせた材料をしく。
180度にしたオーブンで30分ほど焼き上げる。楊枝を指して、材料がついてこないようであればOK。
10分ほど蒸らして取り出す。
冷めたところで、紙で切り抜いた聖ヤコブの十字架をのせ、粉糖を上からふりかける。
出来上がり。
ちょっと甘すぎたので、粉糖はもっとパラパラ程度の少な目でよかったかもしれない。中世の人々が、長い巡礼地を歩いたあとで、修道院で疲れをいやしながら味わったであろう、とてもクラシックな味を楽しむことができた。手間暇なく簡単に作れるので、これからも材料さえあればいつでも楽しめるケーキとなるだろう。