bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

2017-01-01から1年間の記事一覧

秦野市桜土手古墳公園

小田急線を利用して秦野市にある古墳を見に行った。最寄り駅は渋沢である。北口に出てまっすぐに丹沢の方に向かって歩く。島津製作所や日産自動車などの工場街の中にあるのが桜土手古墳公園だ。 中に入るとすぐにこんもりと盛り上がった小さな丘がある。古墳…

関手―余積をファンクタで実現する

6.8 余積をファンクタで実現する 前回の記事では関手を利用しての積と余積を定義する中で\(Identity\)を用いたが、その詳しい説明はしなかった。そこで、ここでは、まず、データ型\(Identity\)の定義から話を始めよう。関手\(Identity\)の可換図式は下図…

関手ー積と余積

6.7 関手ー積と余積 前回の記事で関手のおさらいをした。一段と理解が深まったことと思う。今回は、再び積と余積について論じよう。前々回では、双関手としての積と余積について述べたが、ここは、この話ではない。もう一度、積と余積の定義に戻って、そ…

市ヶ尾の横穴墓群と古墳群を訪れる

東京の冬は、寒い寒いと挨拶するときに常套句としてかわすが、本当は過ごしやすい。20年以上も前になるが、隣に住んでいたドイツ人が、東京の冬は素晴らしいといっていた。ドイツの冬はどんよりと曇っていて、夜の帳が下りるのも早いそうだ。今日は快適な冬…

関手―Haskellで関手をどのように理解したらよいか

6.6 Haskellで関手をどのように理解したらよいか 圏論の中で重要な概念の一つは関手(functor)だ。そして、Haskellでも最も便利な道具の一つはファンクタである。数回の記事の中で、いくつかの例を挙げながら、圏論での関手を説明してきた。また、それとの…

関手ー双関手

6.5 双関手 1)関手としての積と余積 前々回の記事で、Haskellが用意している関手のリストを示した。 Prelude> :i Functor class Functor (f :: * -> *) where fmap :: (a -> b) -> f a -> f b (<$) :: a -> f b -> f a {-# MINIMAL fmap #-} -- Defined…

関手ー圏の圏

6.4 圏の圏 圏と圏とをつなぐ射は関手という特別な名前がついているが射であることに変わりはない。従って、二つの関手を合成することもできるはずだ。図のように、三つの圏\({\mathcal C}\),\({\mathcal D}\),\({\mathcal E}\)を考えてみよう。\({\mathc…

関手ー一般化

6.3 一般化 \(Maybe\)を利用して関手を説明したが、その他にもいろいろな関手を考えることができる。それらは(\(Maybe\)で説明した)\(fmap\)の実装が異なるだけだ。Javaを知っている人であればインターフェースを用いて実装したらと考えるだろう。Haskell…

関手ー関手であることの証明

6.2 関手の証明 かつてバークレイの大学院生だった頃に指導教授からプログラムの正当性を研究テーマにしてみないかと誘いを受けたことがある。当時のプログラミング言語と言えばFortlanで、構造がぐしゃぐしゃなプログラムを検証することなど不可能だと直…

関手ー定義

6.関手 関手は圏論の中で最も重要な概念である。圏論では自然変換(natural transformation)が重要であるが、これの根幹をなすのが関手である。 6.1 関手の定義 圏論は数学的な構造を対象としての点と対象を結ぶ射としての矢印で表している。二つの圏が…

圏論での積と余積―代数的データ型

5.6 代数的データ型 引き続き、Bartosz Milewskiの動画を元に、話を進める。 1) 乗算(Multiply) デカルト積の圏について、前々回の記事で説明したが、積と名前がついているので、四則演算での乗算とかかわりがありそうである。 乗算\(\times\)は、交換律(…

圏論での積と余積―余積

5.5 余積 オーストラリアオープンテニス2017は、昨日、男子決勝戦が行われた。テニス界のレジェンドといわれるフェデラーとナダルが決勝で争うこととなり、これ以上、楽しませてくれる組合せはなかった。 グランドスラムの優勝回数で、二人は歴代の1位と2…

圏論での積と余積―デカルト積

5.4 積の圏 1)デカルト積 デカルト積(Cartesian product)は、直積集合、直積、積集合などと呼ばれたりする。これは集合の集まりに対して、それぞれの集合からひとつずつ元を取り出して組にしたものである。 例えば、二つの集合\(A,B\)に対し、それらの…

圏論での積と余積―双対という概念

5.3 双対という概念 普遍性(universal property)は圏論の中では重要な概念である。前回は、始対象と終対象について論じた。対象という言葉は、何かの集まりを表したものであり、抽象的な概念である。対象は、集合であるかもしれないし、グラフのノードの…

豚肉のシードル煮込み(北フランスノルマンディー地方)

横浜の港北ニュータウンにあるノースポートを訪れたとき、ブルーミング・ブルーミーというスーパーマーケットでシードルを発見した。シードルは、フランスのノルマンディー地方のお酒で、ブドウの代わりにリンゴを発酵して作られる。シードルを知ったのは、2…

我が家の定番になりだした「だし巻き卵」

正月気分もそろそろ終わり。昨日(7日)の朝は七草がゆを食べて、正月との折り合いをつけて、今年の活動を開始する。この日は、川崎の等々力緑地にある市民ミュージアムに講演を聞きに行く。暮れにも参加したので、連続で「かながわの最初の現代人」の話を伺っ…

ハンガリー料理のパプリカチキンを味わう

NHKのBSプレミアムで、朝ドラの「べっぴんさん」を見た後、テレビをそのままにし、新聞を読み始めた。そうこうしているうちに、ハンガリーという言葉が耳に入ってきたので、ふとテレビの方に目を向けると、ヨーロッパ鉄道の旅をしている関口知宏さんがセルビ…