bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

メジナの香草焼き

お正月の料理にも飽きた正月8日に、例によって近くの超安売りスーパーに出かけた。我が家は、東京都に属しているのだが、遠くないところにある境川を越えると神奈川県になる。隣県側は製造関連の企業が多いことで知られていた地域だ。かつては、軒並み大きな工場が展開していたが、それらの跡地は大型のスーパーに代わっている。それでも、まだ、いくつかの大企業が残っていて、そこでは外国人の労働者がたくさん働いている。

スーパーで見かける彼らの言葉を聞いていると、南米の出身者だと分かる。中には、日本人と変わらない顔立ちの人たちも見かける。彼らの食習慣に合わせて、この大型スーパーでは、他では見かけないような大切りの肉が売られている。我々も、時々、とても大きなステーキ用の牛肉や、厚みのある豚ステーキ用の肉を購入している。

魚売り場にも、近海で取れたおいしそうな魚が、種類はそれほど多くはないが、時々売られている。この日は、いつもより多く、5種類を超えるほどの魚があった。その中に、体形の美しいメジナを見つけた。しかも、うれしいことに朝捕りで、とても新鮮だ。お刺身がおすすめだろうが、お正月料理が続いたので和食は食傷気味になっていた。もったいないような気もしたが、この日の夕飯を香草焼きで正月気分を一掃しようと考えた。

今回紹介するのは、その時のメジナの香草焼きだ。いつもの例に習って、材料たちに登場してもらおう。
f:id:bitterharvest:20180111095531j:plain

とてもシンプルだ。主材料は、もちろんメジナだ。背中からお腹にかけて幅のある魚だ。ウィキペディアで調べたら、スズキ目メジナ科となっていた。タイはスズキ目タイ科なので、お互いに親戚同士なのだろう。釣りをしないのでよく知らないのだが、釣人にとっては、人気の魚だそうで、「磯釣りの王様」と呼ばれている。

副材料は、魚の生臭さを消す役割も担わせて、玉ねぎ、トマト、ニンニクだ。その他に、ローズマリー、ハーブ入り岩塩、オリーブオイルだ。

メジナは鱗と内臓を取り除く。鱗はタイのそれと比較するととても柔らかい。タイの鱗を撮るときは大根を利用するが、メジナの場合には柔らかすぎて無理かもしれないので、包丁の刃先をなでるようにして、取り除いた。また、内臓からは肉のような塊が出てきた。食べた小魚が胃の中で消化の途中だったのだろう。
f:id:bitterharvest:20180111095600j:plain

玉ねぎ(1個)、トマト(1個)、ニンニク(2かけ)を細切りにする。
f:id:bitterharvest:20180111095637j:plain

次の作業は、岩塩の刷り込みだ。
f:id:bitterharvest:20180111095708j:plain

たまたま、旅行のお土産にもらったイタリア産のものがあったので、これを用いた。耐熱皿にメジナをのせ、まず片面にハーブ入り岩塩を小さじ半分程度刷り込み、ひっくり返して同じことをし、最後に、お腹にも刷り込む。

次の作業は野菜をのせることだ。最初に、お腹に、玉ねぎ、トマト、にんにくを入れる。
f:id:bitterharvest:20180111095754j:plain

野菜の残りを魚の上にのせる。
f:id:bitterharvest:20180111095824j:plain

200度にしたオーブンで30分ほど焼く。
f:id:bitterharvest:20180111095912j:plain

そして、食卓に供する。
f:id:bitterharvest:20180111095933j:plain

この日は、コーンスープも作った。美味しい西洋料理を楽しむことができ、正月気分から抜け出すことに成功した。