散歩がてら、いつものようにJA横浜に立ち寄って、サラダ用の野菜を漁っていると、珍しく店員の方に、「この野菜、昨夜漬けたものですが、美味しいので食べてください」と声をかけられた。見ると外側だけでなく、中まで赤い根菜だ。カブと思って口に運んでみると、みずみずしく柔らかい。お店の人によると「大根」で、「紅くるり」と呼ばれるそうで、サラダにもなるということなので、早速試すことにした。
まずはピクルス。カリフォルニアで学生時代を過ごしているときに、二人の幼児の子育て真最中の夫婦がホームステイ先になってくれた。奥さんのGayeが、その時々の野菜を利用して、自家製のピクルスを作っていたのがとても印象的だった。そのため、お店でピクルスを見るたびに、その光景を思い出す。
ピクルスは、酢のつくり方によって味が異なるので、それぞれの家庭の味がある。しかし伝統を有しない我が家の場合には、出来合いの合わせ酢を利用する方が簡単だ。そこで今回用いた材料はこれだけ(下の写真)。主役の紅くるりは、色も鮮やかで、形も整っているので、シンプルな中にあって高級感を与えてくれた。
全部をピクルスにするには大きすぎるので、半分だけを用いることとし、イチョウ切りにするために、半分にしたものを、縦方向に4等分する。ポリフェノールのおかげで内部まで鮮やかに色づいている。
これを2~3ミリの厚さのイチョウ切りにする。
タッパーに納める。
カンタン酢をひたひたになるところまで注いで、寝かしておく。
夕飯のおかずに出した紅くるりは、レモンが影響しているのだろう、鮮やかな紅色をしていた。
お店で試食したピクルスは、甘酢を用いていたのだろう。甘酸っぱかったが、今回用いた合わせ酢は、レモン入り。このため、さっぱり味で、食材の味が生かされ、我が家にはあっていた。
一晩明けて、残った紅くるりを用いてサラダを作った。同時に使った野菜は、一緒に買った「からし菜」。
ハワイで仕入れた年季の入ったサラダボールに盛り付けた。
紅くるりを口にすると、サクッという感じで歯に押し切られ、その瞬間に、水分が口の中に広がった。殆ど味はない。しばらくすると、大根の味がほのかに舌に伝わってきた。しかし辛さはないので、美味しく頂けた。見た目にも鮮やかなサラダなので、これからもこの野菜を利用して、食卓にいろどりを添えようと思っている。