bitterharvest’s diary

A Bitter Harvestは小説の題名。作者は豪州のPeter Yeldham。苦闘の末に勝ちえた偏見からの解放は命との引換になったという悲しい物語

恩田川を散歩する

先日wowowで『4月の君の嘘』という映画を観た。高校生のラブストーリーだ。広瀬すずが扮するヴァイオリニストのかおりは余命いくばくもない。山崎賢人が演じる公生は天才的なピアニストととして幼いころは名をはせていたが、母親の死を境にしてピアノの音だけが演奏に集中すると聞こえなくなる。かおりは幼いころに公生の演奏を聴いて憧れる。いつか一緒に演奏をしたいという夢を抱き演奏を聴いた後ヴァイオリンを始めた。時が過ぎ、二人は同じ高校に入学する。かおりは公生に話す機会を得られないまま三年生になる。ある時、自分の余命が幾ばくも無いことを知り、思い切って公生に接近を図る。公生が再びピアノを演奏するように導いていくというラブストーリーだ。若者たちの付き合い方があっけらんかとしていて、受験勉強に明け暮れた我々の時代とはずいぶん違うなあと感じた。

しかし、それよりも驚かされたのは、日本の風景がきれいになったなあと思わせてくれたことだ。舞台は湘南、風景からすると鎌倉高校とその近辺のようだ。七里ガ浜、江の島、高校の周辺、公生の家の周辺がとても綺麗だ。かつてカリフォルニアに留学していた時にたびたび訪れたロスアンゼルス近郊のサンタ・モニカの景色にも負けないなと感じた。

気が付かなかっただけだろうと思うが今住んでいる住宅街も子供の頃になじんでいた風景とは大きく変わってとてもきれいになっている。ということで、住んでいる周辺の景色を写真で残しておこうと考えた。今日は、恩田川に沿って散歩をしたのでその風景からだ。この川は鶴見川の支流で横浜線に沿って流れている。小田急線と交わるあたりに源がある。家は町田市と横浜市の境にあるので、その日の気分によって東に下って横浜市側を歩いたり、西に上って町田市側を歩くことにしている。町田市側は桜並木が続き春先はとてもきれいである。この時期は渓谷を思わせる風景だ。
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横浜市側は水田や畑があり田園的な風景を醸し出している。夏は日差しが強く散歩には適していないが、今日は曇っていたので田園風景を楽しむために恩田川を下ってみた。田んぼの中を2両連結のこどもの国線の電車がのんびりと過ぎてゆく。
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道端には色々な草が咲いている。最近見つけたのがマツヨイグサだ。ツキミソウと間違って呼ばれることもあるが、本当のツキミソウは白い花だ。これに対してマツヨイグサの方は黄色である。
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名前が分からないが、ピンク色のとてもかわいい花が咲いていた。
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マツヨイグサは家の庭にもこの5月まであった。草と思って間違って抜いてしまったために妻にえらく叱られ、それ以来散歩に出かけるたびにマツヨイグサを探していた。昨日初めて発見し道端の二本を抜いて持ち帰った。うまく育ってくれるとよいのだが。

恩田川に沿って横浜市市民農園がある。季節の野菜が所狭しと植えられている。中にはひまわりを植えている人もいる。
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路傍の花も綺麗だ。ツユクサはよく見かけるかわいい花だ。
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川には数日前に産まれたのだろう。まだ、泳ぎ方もぎこちない小さなカモの赤ちゃんが群れを成して移動していた。カラスに食べられずに育つといいなあと願って恩田川をあとにした。